東京カルチャークラブ 地下神殿見学(2024/4/8月)

今回は、佐藤さん、尾崎さん、横山さん、横浜さん、加藤さんと石川の6名が参加して、埼玉県にある首都圏外郭放水路を見学してきました。
このエリアは江戸川、荒川、利根川という大河川に囲まれていて、低くて平坦な土地のため(江戸川と付近の河川の水面差は約5mもあります)川の水も流れにくく、一度大雨が降ると川の水位が高い状態が続くので、昔から何度も洪水に悩まされてきました。
このエリアを流れる中小河川が増水したとき、ゆとりのある江戸川へと流すことを目的として、1993年3月に着工し、2002年6月に一部供用を開始した後、2006年6月から全区間が完成し運用が開始されました。(総工費2300億円)
世界最大級の首都圏外郭放水路の完成によって、周辺地域で浸水する家屋の戸数や面積は大幅に減り、長年洪水に悩まされてきた流域の被害を大きく軽減しました。
5つの立坑(川の水を取り込む流入施設)とそれを結ぶトンネル(全長6.3Km)、第1立坑までたどり着いた水の勢いを弱める調圧水槽・通称「地下神殿」、その水をポンプで江戸川に排出する排水機場から構成されています。
今回見学した調圧水槽は、高さ18m、重量500tの巨大な柱が59本そびえたつ地下空間で、その様子が神殿のように見えるため地下神殿と呼ばれています。
施設の説明を聞き、調圧水槽入口から22m下りていきます。
そのスケールは圧巻で、写真では表現できない大きさ・迫力を感じ、筆舌に尽くしがたい景観でした。
地下神殿に水が取り込まれるのは年平均7回程度だそうで、2015年の台風17号、18号の時には1900万m3の水が流入しました。それを排水するポンプは、1秒間で200m3(25mプールの水量)の水を排水する能力を持っているそうです。地下神殿見学後、水が江戸川に排水される排水樋管、トンネルを掘削したシールドマシンを見学して、今回の見学は終了しました。
見学後は電車で浦和へ移動、懇親会を開催しました。
佐藤さんは残念ながらご都合によりご参加されませんでした。
壮大な地下神殿見学の興奮もさめない中、懇親会参加メンバー5名はプレミアムモルツで乾杯、徳川家康の治水事業以降大きく変わった河川の話、治水の話、そしてお互いの近況報告などで盛り上がり、雑炊で今回の見学会・懇親会を締めました。
         石川 達夫(記)
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