一泊研修旅行 下呂温泉他(2022/9/9金~10土)

1.一泊研修旅行
2022年9月9日(金)~10日(土)
コロナ禍で、延期になっていた研修旅行を2年半ぶりに再開しました。
今年はOB会25周年にあたり、下呂温泉、あわせてトヨタ産業技術記念館、名古屋セールスオフィス、高山を計画しました。
また東京地区の方との合同での企画としました。
9日は、トヨタ産業技術記念館の見学、名古屋セールスオフィスでの研修、交流、そして宿泊は下呂温泉
10日には、下呂温泉の温泉街をめぐり、合掌村の入館、高山では食事のあと、街並みの散策を行いました。
9日、京都駅八条口に京都組12人が集合後、名古屋駅近くのトヨタ産業技術記念館へ行きました。
ここで東京組4人と合流し、トヨタ産業技術記念館へ入館しました。
トヨタ産業技術記念館は、繊維館、自動車館と別れていて、繊維館では織機を発明した苦労がわかる展示が時代ごとに並んでいました。それぞれの場所でガイドがついていて、わかりやすい解説と、いかに知恵を絞ったかという当時の苦労がわかる展示でした。
見学の途中に昼食とし、昼食はトヨタ産業技術記念館内のレストランブリックエイジで行いました。
豪華な食事が提供されました。
食事を終えた後、続きを見学しました。自動車館も同様に苦労がわかる展示で、世の中にないものは自作し、どうしても目的を達成するという気力、また品質の大切さを語る展示でした。
次にHOR NSOスタッフに迎えにきていただき、名古屋セールスオフィスへ行きました。
スタッフの紹介、NSOの歴史のプレゼンのあと、オフィスの説明、ゆっくりくつろげる場所を設けたことの説明、従業員との交流が行われました。
久々に会うため、なつかしい思いで皆さんと交しました。
その後、下呂温泉へ向かいました。
下呂温泉 水明館は5つ星ホテルで、古い建物でありながら古さを感じない豪華さが随所に見受けられる温泉旅館でした。
2日目は温泉街をマイクロバスで回りました。
古い温泉でしたが今も多くの人を魅了する温泉街でした。
その後、温泉寺、合掌村を見学しました。
合掌村では、合掌作りの外観の住まいで、中に入ると昔見たことのある道具類がいっぱいで、なつかしいという思いにふけました。
その後、高山に行き、食事をしました。「飛騨牛の朴葉みそステーキ」をいただきました。
ここで、東京組3人と別れました。
私のグループは高山まちの博物館へ行き、高山まつり関係の資料を見ました。
みやげを買い、一路高山を後にしました。
総勢運転手を含め17名、見どころたっぷりの研修旅行でした。
三橋(記)

2.東京地区から研修旅行に参加して感じた事
2年半ぶりに再開されたOB会研修旅行に、東京地区から4名参加いたしました。
私自身2020年10月からOB会メンバーとなりましたので、今回京都地区からご参加された方々との面識はほとんどありませんでした。
最初はなかなかうまくコミュニケーションできませんでしたが、やはり時代は異なっても同じ会社で仕事をしてきた方々ですので、すぐに昔の業務の話など交えて打ち解ける事が出来ました。
特にトヨタ産業技術記念館では、車の話題で、皆さんと熱く話すことができました。
夕食では、年のせいか、昔の様にお酒をたくさん飲むことはできませんでしたが、いろいろな話、特にOB会のクラブ活動の話、ボランティアの話を直接聞くことができ、会報誌では得ることができない活動、思いを聞くことができました。
みなさん朝は早起きで、早朝から温泉に入ったり、ホテルの周辺を散歩したりしながらお話しする事が出来ました。
今回いろいろな方とお会いしましたが、みなさん活発に活動されている方が多く、イベントの企画・実行は大切と感じました。
東京地区では新型コロナウイルスの影響で、2020年以降多くのメンバーで集まる行事が開催されていませんが、これから多くのメンバーが参加できるようなイベントを企画していきたいと改めて感じました。
訪問先の感想も少し加えると、トヨタ産業技術記念館は当時の技術者の心意気が伝わってきました。
日本が大きく躍進する直前の勢いを感じました。
時間を作って、再訪したいです。NSOはこれまでにない新しいコンセプトのオフィスで、変わっていく働き方を感じることができました。
平安時代に発見された下呂温泉のお湯は素晴らしく、肌がすべすべになりました。宿泊したホテルも平成18年には天皇皇后両陛下も宿泊された由緒ある旅館で、とてもくつろげました。
高山での昼食の飛騨牛の朴葉味噌焼きは、うなるほどおいしかったです。
最後になりましたが、このような素晴らし企画を計画・実行いただきました幹事の皆様及び関係者の皆様に感謝いたします。
石川(記)

3.堀場OB会1泊旅行研修会のトヨタ産業技術記念館訪問について
<はじめに>
令和4年9月9日、堀場OB会研修旅行は、先ずトヨタ産業技術記念館を訪問した。
ここは堀場時代に、名古屋営業所(現NSO)やエンジン計測開発の友人達からも、一度は見学しておく価値はあると言われました。
私は、出発前に二つのテーマをもって参加した。
1つは、自動車メーカとして排ガスの環境対策技術の困難さです。
堀場入社15年頃、当時の豊田章一郎(社長、1982~1992)がTVで、トヨタはこれまで国産車生産を海外製品に伍して競争力をつけるまでに成長した。
しかし、全く予想しなかった排ガスの環境対策は大きい技術の壁になると言ったことを強く印象に残っています。
もう1つは、ハイブリッド車技術の応用です。
旅行出発2週間前、車検のため近くのトヨタカローラ滋賀店に行った時、店員さんとのお話で「最近のトヨタのEV車の売れ行きはどうですか?」と訪ねると、しばらく黙していたが、「今はハイブリッド車が好調で、売上げを支えてくれています。社員としても非常に有難いです」と気持ちを込めて語ってくれた。
この2件のテーマは、今回の研修旅行に際して大きい関心と期待感がありました。
<最初の訪問地名古屋に向け出発>
当日、8時30分頃、京都駅をマイクロバス(13名乗車)で出発。
当日午前中は幸いに天候は曇りで車中も涼しく快適でした。
新名神経由1時間余りでトヨタ産業技術記念館に到着、TSOグループと合流しました。
先ずは入口前広場にある円型自動織機の前で、全館(繊維機械館及び自動車館)について概要説明を受けました。
ここでは繊維機械館の説明が事の他長く、内心早く自動車館を見たいとの焦りもありました。
恐らく担当の方は、自動車館は”百聞は一見に如かず”を想定してか、余り詳しい説明はありませんでした。
<繊維機械館>見学内容(次ページの写真参照)
(1) 綿花から糸を紡ぐ
道具を使って綿花をほぐし、その綿をねじりながら引き伸ばして糸を紡ぐ工程です。
(2) 糸を紡ぐ工程は、構造は木製で、回転する筒の中央部穴から綿糸を引き出し、ねじれと引き延ばしで均質な糸に仕上げて巻取るものです。実演をみて納得できた。
(3) 糸から布を織る織機の進化
道具から機械(当初は木製、更に金属製へ)に改良したと考えられるが、当時からの製品と思われる多くの織機が時代別に並んでいた。
(4) 自動織機の発明、「G型自動織機」
動力は蒸気機関(豊田式汽力織機)の設置で、自動化により効率アップと織物の品質改善を実現できた。①糸切れの自動停止、②シャトル(横糸を通す道具)の自動交換機構を考案した。結果、1人で30~40台の自動織機を担当できるようにした。
 繊維館1

繊維館2
<自動車館>見学内容(次ページ以降の写真参照)
(1)トヨタモノづくりの原点を学ぶ
① 初期の自動車部品は鋳物から造る
多気筒エンジンシリンダ、主要機構部品は鋳物から、鍛造(結晶を微細化し、強度を上げる)、凹凸成形及び切断の工程を経て作ることがわかった。
②  初期の頃の車と思われるモックアップ車・車体があった
   当時は道路が舗装されていなく、泥除けカバーはことの他大きかった。
(2) 排ガス環境対策及び燃費改善はエンジン開発技術の両輪
   三元触媒の早期採用、希薄燃焼技術、EGR、電子制御燃料噴射装置など
   全車種共通技術として取り組み、自動車生産の中枢技術であった。
(3)時代別各車種の代表車を一堂に展示
  私達グループは、思い思いの車を探しながら、各初代車種を見つけては納得の面持ちでした。プリウスは2世代車が設置されていた。
自動車館2
自動車館1 自動車館3

<おわりに>
 今回、当館を訪問して、事前に思っていた課題テーマは、製品に必要な部品や技術は自社で開発、実用化~製品化するプロセスを発見し、これらのものづくりの形跡は各展示コーナで逐一確認することができた。
また、「排ガス環境対策とエンジンの効率改善」のコーナを見学することで、当初の思いであった課題2テーマについて納得すると共に問点は解消することができた。
特に、排ガスの環境対策とエンジンの燃費改善は、自動車メーカにとっては避けて通れない不可欠の技術であり、これらを極めることで互いにシナジー効果が得られる。
その改良技術の集大成がハイブリッド型エンジンの開発につながったと考えられる。
これは、繊維機械館の後半で見学した豊田佐吉による「無停止杼交換式トヨタ自動機」の開発過程と類似している。
世の中の役に立つことをしたい、そのためには創造(発明)と研究心が大切であるとの精神は、今もトヨタ車の製品開発に引き継がれている様に思われる。
今回の一泊旅行研修会は、このトヨタ産業技術記念館を見学した後、NSO訪問、下呂温泉で1泊後、翌日は高山市内見物等非常に中味の濃い研修旅行であった。
他の訪問地や見学会にしても〝知の探究と楽しく元気”を体験できたことは、名実ともに研修旅行であり、参加者の多くは長距離バス旅行にも関わらず意外と元気で帰京できました。
(秋山重之記)
4.堀場との関わり(三橋追記)
排ガスの環境対策技術と出力向上、燃費向上の相反する課題に堀場の測定装置が貢献したことを追記させていただきます。
・A/F測定
・EGR測定
・触媒効率測定
・燃費改善

5.集合写真
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